自主映画とは

What's independent film?

 「自主映画」とは、映画における一つのジャンルで、一般的には「商業映画」ではない映画のことをいいます。簡単に言うと、スポンサーやスタジオの手を借りず、自分たちで機材や人を集めて、自分たちの好きなように制作する映画のことです。自主制作映画、インディーズ・ムービーなどとも呼ばれます。とくに私たちの制作するような自主映画は、その中でも「学生映画」のカテゴリーに分類されます。
 音楽CDにも自主制作盤(インディーズ盤)というものがありますが、それの映画版だと思っていただけると分かりやすいと思います。私たちの自主映画(学生映画)はさらに、売ることを目的としない非営利の映画ですので、撮りたいという思いを実現することこそが唯一の目的です。

 自主映画になじみのない人も多いかも知れませんが、商業映画で活躍されている監督には自主映画出身の人も少なくありません。最近では、動画の撮影ができるミラーレス一眼カメラの普及や、スマートフォンなどの高性能化などによって、一般の人でも簡単な映像作品を作ることが可能になりました。YouTubeやVimeoなど動画投稿サイトも充実してきていますので、そういった場で自主映画に取り組む人も多く、れっきとしたひとつの文化とも言えます。

 具体的にどのように自主映画が生み出されていくのかは、それこそ「自主」映画ですので、挑戦する人の自由であり、千差万別といえます。以下ではその一例として、私たちデパルマでの基本的な流れをご説明しましょう。

1. 撮りたい映画の構想を練る

デパルマでは、概ね「撮りたい」と思った人が監督です。監督はまず、どのような映画にするか構想を練ります。 主張したいメッセージを核にしたり、既にある映画の形を真似ることから始めたり、撮りたい絵や曲、セリフなどから作品のイメージをふくらませたりと、構想の練り方は人それぞれです。

2. 脚本・画コンテなどを用意する

練り上げた構想を、脚本や画コンテとして実際に形にして、煮詰めます。必要であれば、ロケーション・ハンティング(いわゆるロケハン、撮影開始前にロケ地に赴き、カット割りなどの詳細を決めること)も行います。一人で考えることもあれば、部員仲間と意見を交わしたり助言を得たりすることもあります。

3. 役者・スタッフのお願いをする

完成した脚本をもとに、部員や友達、家族などに出演や撮影スタッフ(カメラ、録音など)をお願いします。デパルマの仲間内であれば、お互い様のことですので、ほぼOKをもらえます。普段の関わり合いの中で見えてくる部員の個性から、作中で描きたいキャラクターに合う仲間にお願いすると、完成イメージが見えやすくなります。参加人数によっては、演者とスタッフを兼任してもらうこともあります。

4. 撮影をする

用意した脚本に即して、一つ一つのシーンを監督が納得するまで撮影していきます。撮影前にリハーサルをしたり、台本読みや演技指導をしたりすることもあります。監督が自分の技量に満足できない時は、カメラを得意な部員に任せることもできます。複数のカメラで同時撮影したり、セリフ音声を指向性の高いマイクで確実に別録りしたりしておくと、扱うべきデータは増えてしまいますが、編集はしやすくなります。

5. 編集をする

撮影した映像や記録された音声などをパソコンで編集します。前後の余分なシーンをトリミングした映像を繋いでいくだけでなく、色調を調整したり、字幕をのせたり、視覚効果を付け加えたりします。場合によってはアフレコで音声を付けたり、BGMやSEを加えたりして、一本の動画ファイルまたは光学ディスク(DVD、Blu-ray)にまとめ上げていきます。

6. 上映をする 

完成品をお披露目するには観客席とスクリーンが必要です。デパルマでは、概ね年に2回、せんだいメディアテーク7階のスタジオシアターをお借りして、上映会を開催します。観客を呼び寄せるためには、事前に上映会のポスターや特設サイトを制作したり、広報活動をしたりすることも必要です。また、当日は会場受付や機材操作も行います。デパルマでは上映会では必ず観客の方々にアンケートへの記入をお願いしており、自分の作品や上映会の運営への直接のフィードバックを受けることが出来ます。そこに記入されている叱咤激励の数々が、次なる映画制作へのモチベーションとなります。

 
 
デパルマは全員が監督を経験しなければいけないわけではありません。撮影だけしたい人が誰かに脚本をお願いしたり、編集を誰かほかの慣れた人に任せたりということも、よくあります。デパルマには演者専門、技術専門、音楽専門という部員も結構います。個性あふれる部員が集うおかげで、そのような分業体制が自然と出来上がっています。